汽笛の音で目覚めました。ホテルの部屋からは関門海峡が見渡せ
ます。6時近くになりますが、外は真っ暗です、昨夜、関門橋は
ライトアップされて行き交う船の明かりといっしょに、夜の海
峡の雰囲気を高めていました。汽笛の音は普段体験しない、港な
らでは心に残るここちよい音です。
国の重要文化財のレトロな門司港駅
これは何? 答えは路面電車の連結部です。
広島には路面電車が走っています。レトロな車両もありますが、最新型
は室内もお洒落な雰囲気です。席に座っていると突然床が回りだしびっく
りです。よくみると、車両の連結部の床でした。段差がないように設計さ
れていますが、これで危なくないのでしょうか?皆さんはもうなれっこの
様で、気に留める人は見当たりません。
地方都市で路面電車に乗る度に、そのよさを再認識します。ほとんどの
車はドライバーだけで走っています。その点路面電車は効率的です。環境
にもよいでしょう。町中をこまめに止まりながら走る電車は、車を持たな
い生活も可能にしてくれます。お年寄りが増える今後の時代に合っていま
す。もっとも殺人的なラッシュが無い事が条件となりますが。お互いに気
を使いながら利用したいものです。
今年初めての奥日光のクロスカントリースキーに行く事が出
来ました。全国的に荒れ模様で、都内でも雪が降りました。日
光宇都宮道路日光インターを降りると、町中はひさびさに雪で
いっぱいです。それでも翌日は日が射して快適なハイクとなり
ました。
湯滝の駐車場に車を入れ、泉門池(いずみやどいけ)をコー
スを変えて往復しました。久しぶりに深い新雪のなかでのスキ
ーを楽しみました。気温はマイナス4℃・新雪は50cm、さら
にその下に固い雪の層があります。
湯滝近くの森にはシャクナゲの群生がいくつかあります。これ
が位置確認の目印にもなるのですが、今シーズンは花芽をたくさ
ん付けていて花の季節が楽しみです。冬でも葉を落とさず、くる
くると細く丸まっています。美しい花だけでなく春を待つ姿も大
切な命の一ページです。
久しぶりの長崎、広々とした港を散歩しながらお土産はと
考えて、久しぶりに文明堂総本店を訪ねてみました。お茶と
カステラのご接待を受けながらお話を聞いていると、文明堂
のカステラは長崎が発祥のようですが、現在は各地にある文
明堂との関係はなく、材料や製法も全く異なるそうです。
マークは同じデザインなのでなにがしかのつながりはあるの
でしょうが、そのいきさつははっきりしないようでした。
まじめなものづくりで、美味しければこだわりはありません。
昔ながらのカットのないものを求めました。
ちなみに♪カステラ一番、電話は二番…♪の「仔グマのカン
カン・ダンス」は銀座の文明堂のコマーシャルです。これを
知っている方はかなりのお年の方と思いますが・・・。
おもいがけず、定期観光バスのガイドさんから元気を貰いました。
沖縄での仕事の機会を使って、定期観光バスに乗った時の事です。
これまで国際通りを歩いたくらいで、島の様子は何も知りませんで
した。"ひめゆりの塔"、"平和祈念公園"、北部の"美ら海水族館"を訪
れ、珊瑚礁の海だけではない沖縄の姿を少し感じることが出来まし
た。
バスのガイドさんは、昨年高校を卒業したばかりで、自分で作った
ノートをそばにおいての案内でした。つたない話し方から、一生
懸命さが伝わります。それでも内容に不足はありません。お年の方
ともきちんと話ができます。ヘアースタイルや髪色はみな現代風、
携帯ストラップも山盛りです。でもその一生懸命さに、若者もたい
したものだと感じながらエールを送りました。
朝、NHKの小さな旅で、富士急行の女性の添乗員さんの頑張る姿が
紹介されていて、同じように頑張っていた沖縄のバスガイドさんを
思い出しました。みなさんの一生懸命から元気をもらいました。
友人がお土産は〝島らっきょう"と言い出し、いっしょに
牧志の公設市場に足を運びました。私は初めてだったの
で、沖縄ならではの食材(カラフルな色のお魚・豚
のいろいろ)にはびっくりしたのですが、特に市場の人
たちの明るさとさわやかさが心に残りました。観光主体
の市場は、売らんかなの押しつけパワーを感じますがこ
こでは、それがすこしも感じられませんでした。声をお
かけして写真をとっても、試食をしても、気に入ったら
買ってね風で、実にさっぱりです。ゆっくり沖縄の食
文化を目で楽しみました。
便乗して私も島らっきょうとくうすみそを求めましたが、
くせになる美味しさで、お酒がたくさんすすんでしまい
ました。天ぷらもまたおすすめです。
沖縄といえば、美しい海を想像しますが、歴史についてはニュ
ースで流されくらいのことしか知りません。島のことをもうす
こし知ろうと、南部糸満市の"ひめゆりの塔"・"平和祈念公園"、
さらに中・中北部の米軍基地"嘉手納"・"普天間"の近くを訪れ
てみました。
沖縄が経験した地上戦の歴史、想像を絶するようなことがあっ
たことを目の前突きつけられます。人間の残酷さ、醜さ、気高
さ、やさしさ、複雑な気持ちになります。また、米軍基地の存
在ががその歴史を今につなげています。沖縄には三十数カ所も
あるそうですが、その役割や、それに関わる国の負担費用の中
身についてはほとんどわかりません。
基地が沖縄にもたらす負の面は大きいでしょうが、それだけで
すませられなこともありそうです。これを機会に沖縄の出来事
を学び、今一度基地問題を考えて見ます。