米国の美術館で開催された展覧会「The Art of Gaman」が
東京芸術大学美術館で開かれています。美術展と呼べない?と
ころがこの催しの特徴でもあります。作品を作ったのは、第2
次世界大戦中に強制収容された日系アメリカ人、厳しい生活環
境の中で、道具も材料も乏しいなかで、知恵と工夫で作り上げ
た作品です。日本での紹介では「尊厳の芸術展」となっていま
すが、その言葉のとおり、作品からは人の強い精神と限りない
可能性、生きるということの意味が伝わってきます。人として
生きるためには、食べ物や物だけでなく、美も大切な意味を持
っている事を理解しました。また戦争がもたらした大きな歴史
について改めて知る機会にもなりました。
粗末な材料を感じさせない作品の美しさと重さのある輝きは、
お手軽な生活に流されがちな我が身にぐさりときました。
コメントを残す